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【コラム】世界旅情記『長崎ペンギン水族館』

穏やかな橘湾を望む場所に、日本で唯一、ペンギンに特化した「長崎ペンギン水族館」があります。世界に生息する18種類のうち、半分の9種類を飼育しているのは世界でも有数。個性豊かなペンギンたちが大集合しています。

水中と陸上の様子がまる分かり

 水族館に入ってすぐに目に飛び込んでくるのが、吹き抜けの巨大な水槽です。ゆらゆらと光が水面に反射する幻想的な雰囲気の中、上の方では大きなキングペンギンがお腹を見せながらぷかぷかと浮いていて、その下をつぶらな瞳のジェンツーペンギンがスーッと横切ります。国内最大級の亜南極ペンギンプールには、南極周辺に住む5種類のペンギンが共同生活を送っています。

▲水族館のアイドルがお出迎え

▲名物ペンギンパンケーキ

▲色々なペンギンが次から次へ

 普段は静かな水中ですが、イベントの時間になると激しい戦場に。魚が出てくるパイプにペンギンたちが群がり、その様子はまるでデパートのバーゲン会場。一瞬のチャンスも逃さないよう巧みに翼をはばたかせ、体格の差をもろともせず、小さなペンギンも真剣なまなざしで挑みます。

▲魚を求めて水中ダッシュ

 2階に向かうと、先ほどのペンギンたちが陸上で立っていたり、寝転んでいたり。ここでも必見なのは、一日に数回ある食事タイムです。スタッフさんを追いかける姿が愛くるしい一方で、その大群とは距離を置いて、冷静に全体の様子を眺めているペンギンも。飼育数が多いからこそ、それぞれの個性が光ります。

▲亜南極ペンギンのお食事タイム

巨魚から世界最小ペンギンも

 周りには長崎の海を再現している水槽があり、ウツボやコバンザメなど豊かな顔ぶれが並びます。さらに珍しいのが世界最大級の淡水魚と言われるプラー・ブック(メコンオオナマズ)。その大きさは全長3mにもおよび、悠然と泳いでいます。展示それぞれの紹介文も、調理した時の味の感想やダジャレなど、ユーモアたっぷりな内容がまぎれています。

▲人より大きいプラー・ブック

▲動きに癒される、クラゲ水槽

▲美しいミノカサゴ

 実はペンギンは温暖な地域にも生息。屋外エリアには3種類の温帯ペンギンがいて、ガラス越しではないので、それぞれの顔や表情までくっきりと分かります。

▲距離が近い、屋外のペンギン

▲個性豊かな表情がずらり

 そして水族館の奥には体長わずか40cmで、その可愛らしい姿から妖精と呼ばれている、世界最小のコガタペンギンがいます。よちよちと歩く様子はあどけなく、一羽一羽の健康状態をじっくり確かめているスタッフさんからは愛情が溢れています。働く人やそこに暮らす生きものたちが穏やかで、見ているこちらも幸せな気分に。いつまでもこの平和な時間が続きますようにと願ってやまない空間でした。

▲一生懸命に歩く、コガタペンギン

▲妖精に囲まれる楽園

PROFILE

浅井みら野(あさいみらの)

アメリカの大学で国際関係とジャーナリズムを学び、卒業後は日本の旅行会社で法人営業を担当。その後、旅行関連のカメライターとして、日本全国、世界各国を訪れ、まだ知られていない土地の魅力をご紹介。

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